2023年1月8日日曜日

【相続Tips】銀行口座、証券口座、不動産の順番で相続手続きが簡単です

銀行口座、証券口座、不動産の順番で相続手続きが簡単です。

1.銀行口座の相続手続き
 ☆遺産分割協議書の必要なし。銀行が用意した書類に相続人全員が記入することでOK。
 ☆口座の預金を任意の複数の相続人の銀行口座(他行でもOK)に任意の金額に分割して送金できる。(同じ銀行の口座でも振込手数料がかかります)
 ☆現金と同じ扱いなので相続税だけでOK。所得税はかからない。
 ・まずはその銀行のホームページで相続手続きをどうすればよいかを検索します。
 ・通常、初回は口座がある支店に行って相続発生日の残高証明書を発行してもらいます。(通常有料)
 ・初回に残高証明書を発行してもらうときに記入必要書類や説明書をもらい、その後はその銀行の相続センターとやり取りをすることが多い。

2.証券口座の相続手続き
 ☆通常は遺産分割協議書の必要なし。証券会社が用意した書類に相続人全員が記入することでOK。ただし、残高が高額の場合は遺産分割協議書が必要になるかもしれない。
 ☆相続発生日の残高(評価額)証明書を発行してもらう。通常無料。評価額は相続発生日の過去1か月とか3か月の平均とか複数の日付で発行してもらえる。相続税の申告のときにその中で一番小額で評価できる。
 ★口座にある株は現金で受け取ることはできない。
 ★相続人も被相続人と同じ証券会社に口座を開く必要がある。その口座に株が移管される。
 ★複数の相続人に株を分割することもできるが、受け取る相続人は被相続人と同じ証券会社に口座を開かなければならない。
 ★相続税とは別に相続した株を売却した時に所得税がかかる。(株の取得価格は被相続人が購入した時点の価格で計算する)
 ★相続が発生した時期によっては「配当期待権」が発生する。配当期待権も相続財産です。また、被相続人が過去に受け取っていない配当金があったり、株式分割によって単元株未満の端株が発生していた場合はその上場株式を管理する信託銀行や証券代行会社に電話で連絡して相続手続きをする。必要な書類はだいたい普通の証券会社の相続手続きと同じで遺産分割協議書は必要ない。端株は現金化できるが、特別口座ではないので税金は引き落とされない。自分で所得税の譲渡所得として確定申告して納税しなければならない。
私の経験として単元株が1000株だったころの200株の端株が、現在は100株が単元株なので端株扱いされず現金化はできなかった。相続人の一般口座に移管された。(特定口座には移管できない)

3.不動産の相続手続き
 ★遺産分割協議書が必要。つまりその不動産の価値を事前に調べなければならない。遺産分割協議書の作成はどこかに依頼するときは司法書士か弁護士になる。税理士は遺産の額を調べて遺産分割協議書のひな型を作成するところまでとなるらしい。
 ★登記は司法書士に依頼することをお勧めします。
 ★司法書士の相続人に対する本人確認が厳しい。必ず電話で相続人の意思を確認する。相続人が入院していたので本人確認が大変だった。
 ★登記料(税金)がかかる。
 ★登記に時間がかかる。
 ★不動産の住所変更がされておらず、3つ前の住所になっていたため、司法書士から住所変更をしないことを提案された。司法書士に頼む意味がないので住所変更もお願いした。住民票には1つ前の住所しか記載されていない。被相続人の戸籍の附票には過去の住所が記載されているが、1つ前の住所までしか記載されていなかった。後でわかったのだが、戸籍の附票にも「改製除附票」という戸籍の附票のフォーマットが変わる前の古い附票があり、それに3つ前の住所も載っていた。司法書士は改製除附票は使わないでほかの方法で登記の申請をしたようです。そもそも登記の住所変更はしていなくても固定資産税は現在の住所で払っているのだから何とかなります。
 ★相続した不動産を売却した時に相続税とは別に譲渡所得税がかかる。被相続人が取得した時の価格を取得費として利益(所得)を計算する。また、その不動産に対する相続税を利益から引くことができる。不動産(特に土地)の相続に関しては特例がたくさんあるので、相続専門の税理士に相談することが必須だと思ってください。地方都市には相続専門税理士はいないかもしれませんが。私も普通の税理士に頼みました。
 ★不動産が父と母の共有名義だったので多少手間だった。これから不動産を買う人は共有名義は避けた方がよいと思います。