2020年10月21日水曜日

結構複雑なiPhoneで撮影したDolby Visionのデータ形式

 結論から言うと、Dolby VisionのデータフォーマットはProfileのバージョンによって異なり、SMPTE2084(HDR10でも採用されている)にメタデータを付加したものと、HLGにメタデータを付加したものの最低2種類があり、iPhoneのものはHLGにメタデータを付加したProfile 8.4のフォーマットだそうである。

YouTubeはDolby Visionをサポートしていないので、Dolby Visionフォーマットの動画をアップロードしても受付られるかどうかもわからないし、受け付けられたとしても最終的に視聴者が見ているデバイスで再生可能な複数の動画フォーマットのうちのどれかに変換されて表示される。
今まではDolby Visionで撮影されたと称している動画はSMPTE2084(PQでHDR10でも採用されている)のコーデックに変換されていた。
ところが、今現在、iPhone 12で撮影したというApple以外の人がYouTubeにあげた動画は、私の環境ではHLGで再生されたので、どうしてなのかなと思っていたのであった。

Dolby Visionは何でもありのフォーマットであり、Dolby Vision対応のテレビといっても、iPhone 12で撮影されたProfile 8.4は新しいフォーマットなので、必ず再生できるとは限らないということもいえるらしい。

また、以前の記事で情報ソースが無いiPhone 12でHLGとHDR10でも撮影できるという情報は撮影ではなく『再生』できるというのが本当のところのようです。